【1面記事】 

富士ゼロックス

「エンタープライズ・プリント・サービス」開始

企業の出力環境、包括的に最適化 

富士ゼロックス(山本忠人社長)は7月11日、オフィスにとどまらず、集中出力センターやモバイル環境をも含む企業全体の出力環境を包括的にマネジメントする「エンタープライズ・プリント・サービス」の提供を、日本およびアジア・パシフィック地域で7月から開始したと発表した。2013年度には500件の案件獲得を目標にしているという。
 エンタープライズ・プリント・サービスは、マネージド・プリント・サービスの対象範囲を大きく広げ、これまでオフィス中心に提供してきた出力環境の最適化および運用にとどまらず、顧客の組織内にある集中出力センターやメール室の運用、ドキュメント・デザインを含む企業全体の出力環境を包括的にマネジメントするサービスである。
 山本社長は、「企業では、コストだけでなく消費電力などの環境負荷やセキュリティリスクを増大させないために、ビジネスのあらゆるシーンで活用されるドキュメント出力の現状や、出力機器の使用状況をトータルな視点で把握し、適切に管理・運用することの重要性が増している。この新サービスの提供により、統合的なドキュメント・アウトソーシング・サービスである、グローバルサービス事業のさらなる強化・拡大を図っていく」と語った。

  

コダック

ソリューションパートナー拡充

スキャナのニーズ顕在化 

コダック(本社=東京都千代田区)はビジネス向けのドキュメントスキャナ製品を多数揃えている。従来はハード機器中心の販売手法をとっていたが、最近は戦略の舵を切り、パートナー企業とともに市場動向に合わせたソリューション展開を推進している。同社ドキュメントイメージング営業本部の西巻宏本部長に取り組み状況を聞いた。
 コダックは5月と6月に大阪・東京で「コダックドキュメントソリューションフェア」を開催した。同社のイベント名にソリューション≠フ文言が加わったのは初めてで、今後の方針を転換した企業姿勢を示している。
 西巻本部長は「ここ数年のスキャナの市場環境をみると、集中型(高速・大型機)の需要が鈍化し、それにかわって、ワークグループ等で用いられる分散型や個人で楽しむパーソナル型の機種が伸びている」とユーザー動向がダウンサイジング化していることを指摘する。
 背景として、大量の書類や伝票を処理する集中型ユーザーはコスト削減とオンデマンドを求め、一般のオフィス業務では書類を電子化・共有化する作法が広がってきた。また消費者個人においては昨今の電子書籍ブームの影響からスマートフォン端末で電子化された文書を読みたいなどという人が増えてきた。
「このようにスキャニングのニーズが多様化し、そういった要望に合わせて、当社はそれまでの直販主体の販売体制から転換することになった」と西巻本部長はソリューションパートナーを拡充する戦略にシフトした要因を述べる。

  

【2面記事】 

ISOT/OFMEX2011閉幕

6万9000人が来場

経済効果など期待高まる 

リードエグジビションジャパン(石積忠男社長)は7月7日〜8日、東京・有明の東京ビッグサイト・東展示場で「ISOT」「OFMEX」など文具・事務機器の商談展を開催、1千305社が出展し、総来場者数は6万8千868人を数えた。
 初日は恒例の大テープカットが挙行され、文具業界のVIPらが壇上に立った。主催者を代表して石積社長は、「大震災で世の中は揺れたが、わが社は63本すべての展示会を予定通り開催することに決めた。その理由は、展示会は各産業界を活性化し、出展社、来場者に利益をもたらすため。それは日本経済の発展につながり、東北の復興に貢献する。また、中小企業には展示会を最大の販売機会にしている企業も多い。むしろ今まで以上に積極的に開催すべきだと判断した。この日を迎えられたのはひとえにお集まりの皆さまのご支援があってこそ」と謝礼を述べた。
 東展示場4〜6ホールで開かれた「第22回国際文具・紙製品展(ISOT)」(特別後援=全日本文具協会)をはじめ、「第9回国際オフィス機器展(OFMEX)」(特別後援=日本事務機器流通団体連合会)、第3回国際オフィス家具EXPO」、「第3回販促EXPO」には、3日間で4万1千866人が来場。また東展示場1〜3ホールで開かれた「第6回国際雑貨EXPO(GIFTEX)」と合わせると総数6万8千868人が来場した。

  

コニカミノルタ、首都圏でフェア開く

「SWS」で環境改善へ

BCPソリューションも提案 

コニカミノルタソリューションズ(KMBJ)の首都圏直販事業部は7月7〜8日、品川グランドセントラルタワーで「Solution Fair2011」を開催した。
 テーマは「オフィスにエコ! 未来につなげる快適な環境ソリューション!」。展示会場は「ヴァーチャル・オフィス」「SWS(スマート・ワーク・スタイル)」「BCP(事業継続計画)」「省エネ(エコ)」などのコーナーで構成。パートナー企業も加わり、オフィス環境の改善に役立つさまざまなソリューションが紹介された。
「ヴァーチャル・オフィス」のゾーンでは、複合機「ビズハブ」が設置され、紙文書の電子化・情報共有を可能にする複合機連携ソフトをはじめ、ユビキタスプリントシステムやWi‐Fiを利用したスマートフォンとの連携印刷、またTV会議システムやLED、電力計測器、転倒防止ソリューションを実演。
「SWS」のコーナーでは、省エネ型ディスプレイや短焦点プロジェクタ、電子ファイリングシステム、入退出管理システム、低価格ドアセキュリティ、カード作成サービスを紹介。

  

【3面記事】 

リコー、LEDランプ投入

エコソリューション事業第1弾

省エネ効果など高める 

リコー(近藤史朗社長)は、今年度から参入する新規事業「エコソリューション事業」の第1弾として、直管形LEDランプの新製品「クラーテPシリーズ40形」を7月末に発売すると発表した。また8月には「クラーテPシリーズ20形」の発売も予定しており、40形と20形を合わせて、2011年度の販売本数は100万本を見込んでいる。
 同社のエコソリューション事業は、複合機やプリンタの開発で培ってきた環境技術を新規事業分野にも活かし、省エネ効果の高い製品群を市場に投入すると共に、地球環境負荷の削減に寄与するソリューションを顧客に提供していく。
 三浦善司副社長は「当面はLEDランプを事業の核として、110形の直管形LEDランプや灯具一体型のタイプなども順次発売を予定している」と語った。
 同社の直管形LEDランプ「クラーテPシリーズ」は、工事不要で既存の蛍光灯器具に取り付けることが可能で、導入時のコストと時間の削減に貢献する。低消費電力、長寿命の実現はもちろん、感電、落下、ちらつきの防止など安全に配慮した設計により、快適なオフィス環境を提供する。価格は2万2千円(税別)。定格寿命は4万時間で、消費電力は、グロー/ラピッド1灯用が26h/本、ラピッド2灯用が30h/本、インバータ用が15〜34h/本。

  

シャープ

本社ビルでフェア開催

BtoBの近未来照らす 

シャープ/シャープシステムプロダクトは7月7〜8日、大阪市阿倍野区のシャープ本社ビルで、ビジネスパートナー向けのセミナー&展示会「Eco&Businessソリューションフェア」を開催した。
 展示会場では、省エネ性能を高めた狭額縁タイプのディスプレイ表示システムをはじめ、電子看板のコンテンツ制作支援システム、遠隔地と意思疎通を図るコミュニケーションサービスを紹介。
 また、多様化する消費者ニーズに合わせた魅力ある店舗づくりを実現する飲食向けや家電向けのソリューション、流通業向けPOSパッケージ、タブレット端末で接客や問い合わせ検索が行えるモバイルソリューション、企業内教育支援システムのほか、空中に浮遊する有害物質を分解・除去するプラズマクラスターイオン発生機、創エネと節電に貢献する太陽光発電システムと屋内外のLED照明によるエネルギーソリューションなど、数多くの新製品と最新技術が実演された。
 講演・セミナーは、「シャープBtoBビジネスの展開について」「近未来の照明器具に求められるもの」「デジタルサイネージ事業展開の紹介」「エネルギーソリューション事業への取組み」「ワークスタイル革新を目指すエコ&クリエイティブオフィス」「グローバル時代を勝ち抜く、新しいコラボレーションスタイル」「ビジネスで活かすタブレットソリューションの提案」「大パッドMFP(デジタル複合機)とクラウドサービス」など多くが満席となった。