1面記事】 

キヤノン、「ピクサス」ラインアップ拡充

「快適生活」を提案へ

無線LAN・クラウド対応など 

キヤノンは8月31日、家庭用インクジェットプリンタ「PIXUS」シリーズの新製品として、「PIXUSMG6230」など7機種を、9月8日から順次販売していくと発表した。「MG6230」では鏡面仕上げのブラックに加え、清潔感のあるホワイト、落ち着いた風合いのブロンズの3色を用意。無線LANやインテリジェントタッチシステム、サイレントモードなどの機能を搭載し、より快適に使いやすくなった。
 キヤノンマーケティングジャパンの川崎正己社長は、「キヤノンは4〜6月期の出荷前年比は4%増と、市場全体を上回った。新製品の投入により、上半期のマイナスを取り戻し、2011年年間で3%増を目指していく。新製品では、無線LAN対応モデルを低価格帯モデルにまで拡大し、ニーズに応えた。さらに、新製品では多機能、キレイ、ハヤイ、コンパクトといった『機能価値』に加えて、エコロジー、デザイン性、静粛性、快適性といった『生活価値』を追求し、快適な生活を提案する製品へと進化させた。新製品の投入に伴い、マーケットシェアナンバーワンを目指していく。次にコールセンターやサービスセンターの改善により、顧客満足度の向上を目指していく。更に、『里帰りプロジェクト』の推進、『ふるさとプロジェクト』への参加など、社会貢献活動の充実を目指していく』とした。

  

富士ゼロックス

SMB向けクラウドサービス提供

ビジネスコミュニケーションを支援 

富士ゼロックス(山本忠人社長)は8月23日、SMB市場に向けてパブリッククラウドを活用した新サービス「SkyDesk(スカイデスク)サービス」を無償で提供した。同社では「SkyDeskサービス」の導入により、SMB市場のコミュニケーションニーズに合致したサービス提供を本格的に展開。まずは日本市場に導入し、アジア・パシフィック地域でも展開する。
 SMB市場における企業間の協業プロジェクトや小規模なコミュニティーでは、ビジネスを進める上で、関係する企業や組織、仲間内において、相互にコミュニケーションをとるケースが多く存在している。そこでは、コミュニケーションしたい情報の内容に合わせて最適な共有の環境が必要。
「SkyDeskサービス」は、新たなワークグループで、より迅速に効率的に活動するためにメール、名刺共有、カレンダー、タスク管理、文書作成、表計算など仕事上でよく利用する基本的な機能をもつアプリケーションを、パブリッククラウドを活用して提供する新しいサービス。企業や組織内にとどまらず、複数の企業間でも、外出先でのモバイルワークを実現するためにスマートフォンにも対応し、自由かつタイムリーに相互コミュニケーションできる場づくりからビジネスコミュニケーションを支援する。

  

リコー

被災地の「思い出」守る

救済写真などデジタル化 

リコー(近藤史朗社長)はこのほど、東日本大震災における被災地の復興支援の一環として、各地方自治体と連携し、地震や津波により被災した写真やアルバムを洗浄、デジタル化して写真原本とともに被災者に渡す「セーブ・ザ・メモリープロジェクト」を立ち上げ、活動を開始した。
 今回の震災では、被災者の思い出の詰まった写真やアルバムなどの貴重な品々を、可能な限り被災者に戻したいという思いから、各地方自治体や多くのNPO、ボランティア団体、企業等が被災地で救済活動を行っている。
 同社はそれらの活動と連携し、地方自治体が回収・洗浄した写真を、複合機でデジタル化する作業を行う。さらに、デジタル化した写真データを、同社が提供するオンラインストレージサービス(クラウド)の「クオンプ」に保管し、各自治体を通して写真とそのデータを手元に届けることを目指す。
 写真をデジタル化し、同社が運営するデータセンターで保管(クラウド化)することで、再び写真を失う心配がなくなる。自分のデータはパソコンや携帯電話、スマートフォン等で、時間と場所を問わず閲覧でき、簡単に家族や友人と共有することもできる。

  

日本HP、デモセンター開設

最新の印刷環境体感

プリンタなど一堂に 

日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は8月29日、東京都江東区の同社本社内に「lmaging&Printing Solution Center」(IPSC)を開設した。デジタル印刷機、大判プリンタ、スーパーワイドフォーマットプリンタを一堂に設置し、最新のデジタルプリンティング・ソリューションを提案していく。完全予約制。
 広さ400平方bの敷地に設置された同センターは、デジタル印刷機とその商品サンプルを置く「lndigo Zone」、大判プリンタを展示する「Designjet Zone」、最大5b幅の印刷に対応したスーパーワイドフォーマットプリンタのデモを行う「Scitex Zone」の3つのゾーンで構成されている。
 同社の挽野元イメージング・プリンティング事業統括は「国内で5兆円規模の市場がデジタル化を待っている。現在、アナログからデジタルへ大きく転換している。このビジネスを拡大するために設けたのが今回のIPSCだ。デジタル印刷事業のプレイヤーではナンバーワンを確固たるものにしていく」と語った。

  

2面記事】 

シャープ

業務用ディスプレイ新製品投入

デジタルサイネージ市場へ邁進 

シャープは8月31日、業務用ディスプレイの新製品として、オフィスや教育現場での活用に適したタッチパネル一体型のディスプレイ「アイトリプルボード」と、60V型のインフォメーションディスプレイ「PN‐A601」を発表した。これら製品がもつ双方向性や高輝度性を、複合機やタブレット端末、また様々なソフトと連携させることで、電子黒板、テレビ会議、空間演出、野外広告等、拡大するデジタルサイネージ市場で需要拡大にまい進する。
 発表会でビジネスソリューション事業推進本部の西田孝本部長は、「当社は2005年に業務用ディスプレイに参入して以来、数々の製品を投入してきた。デジタルサイネージ市場は今後も拡大し続けると予測されている。新製品は双方向性や高輝度性に強みをもち、オフィス分野や教育分野、また野外広告での需要を拡大していきたい」と事業戦略を述べた。
 タッチパネルディスプレイ「アイトリプルボード」(70V型の「PN‐L702B」と60V型の「PN‐L602B」)は、付属の専用ペンとアプリケーションソフトを組み合わせることで画面への書き込みがスムーズに行える。また、表示の拡大や縮小、ページ送りなどもタッチ操作で行え、電子黒板として活用できる。同社独自のUV2A技術による液晶パネルとLEDバックライトを採用し、高画質と低消費電力も実現した。

  

ニューオフィス賞

近畿ブロックは16社受賞

ワーカーの元気力、全国に伝播 

第24回日経ニューオフィス賞の近畿ブロック表彰式が9月2日、大阪キャッスルホテルで開かれた。
 主催者を代表してニューオフィス推進協議会の三栖邦博会長は「今回は東日本大震災の発生で自粛傾向がみられ、全国の応募は昨年より10件少ない86件の応募となったが、内容は質が高かった。甚大な被害を受けられた東北ブロックから3件の応募を頂き、有難く、勇気づけられた。今年は研究開発関連の応募が多かった。わが国の企業がモノづくりを重視し、それを支える基盤を強化しようとする意気込みと投資は旺盛で、オフィスづくりの関心が全国的に広がっており、情報通信技術の活用や地球環境保護など幅広い取り組みが実感できた。皆さまの高いご見識と熱意に敬意を表します」と挨拶。
 近畿ニューオフィス賞実行委員会の高橋義浩委員長は「3日前は東京地区で表彰式が開かれ、素晴らしいオフィスで働くワーカーの皆さんの元気な力と心持ちは3月11日以降の日本人全体の課題だという話があったが、ここ近畿も受賞された方々の心持ちが他の地域の方々に伝わっていくと確信する」と祝辞を述べた。