1面記事】 

IJプリンタ・MFP市場(第2四半期)動向

震災の影響軽微、出荷台数は増加

〜IDCジャパン調べ〜 

IDCジャパン(竹内正人社長)は9月13日、国内インクジェットプリンタおよびMFP市場に関する2011年第2四半期(4〜6月期)の実績を発表した。それによると、インクジェット製品の総出荷台数は、前年同期比4・3%増の125万台だった。インクジェット製品の総出荷台数に占めるインクジェットMFPの比率は前年同期比1・1ポイント増加し84・4%となった。
 前四半期、一時的に低下したMFP化率は再び増加し、インクジェット製品のMFP化は継続している。しかしながらインクジェット市場は飽和状態にあり、中長期的にもMFPの出荷台数は微増、プリンタは減少傾向が続くものと同社ではみている。
 2011年第2四半期のインクジェット製品の出荷台数は前年同期比4・3%増の125万台。インクジェットプリンタ(単機能製品)の出荷は19万台で同2・9%の減少、インクジェットMFP(インクジェットプリンタとコピーやスキャナを一体化した製品)は105万台で同5・7%の増加だった。
 東日本大震災により、部品の調達が遅れ生産へ影響することが懸念されていたが、インクジェット製品にはその影響はほとんどなく、製品は安定して供給された。また、震災直後から5月初旬頃まで続いた消費自粛もインクジェット製品については影響が小さく、さらに3月から先延ばしにされていた需要が4月、5月に発生したこともあり、今四半期の出荷は好調だった。

  

キヤノンMJ

クラウドで情報配信

新サービススタート 

キヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ、川崎正己社長)は、地デジ対応テレビを活用し、クラウド環境で顧客独自の情報を配信する新サービス「フレミクスTV」の試験運用を10月上旬から開始した。
 同社は、今年から新たな5か年計画「長期経営構想・フェーズU」をスタートさせ、「事業創造で新しい成長の道へ〜Beyond CANON Beyond JAPAN」を旗印に、2015年の連結売上高8千500億円以上を目指している。フレミクスTVは、その重点戦略のひとつとして推進している「サービス事業会社化」の一翼を担うもの。
 フレミクスTVは、放送局の地上デジタル放送と同社のデータセンター上で管理する顧客独自のコンテンツを融合し、地デジ対応テレビの画面上で同時に映し出す。これにより、例えば金融機関の店舗や医療機関の待合室、官公庁の窓口などにおいて、テレビに地上デジタル放送を流しながら、受付番号や会場誘導、お知らせといった各種情報をきめ細かく表示させることができるようになる。

  

理想科学の「プリントゴッコ」

34年の歴史に幕

消耗品販売打ち切りへ 

理想科学工業(羽山明社長)は9月20日、2012年12月28日をもってプリントゴッコ事業を終了すると発表した。
 同社は、2008年6月にプリントゴッコ本体のメーカー販売を終了し、以降はランプ・インク・マスターなどの関連消耗品の販売、およびサポートを継続してきた。だが、需要の減少がいっそう進み、各種消耗品の継続生産が難しく事業継続が困難であると判断。消耗品の販売ならびにサポート業務等、同事業をすべて終了することにした。
 プリントゴッコは1977年に発売され、以来34年間にわたり家庭用のコミュニケーションツールとして、多くのユーザーに年賀状印刷や布印刷などで広く愛用されてきた。しかしながら、90年代後半からのパソコンやインクジェットプリンタの家庭への急速な普及など市場環境の変化を受け、プリントゴッコの需要は著しく減少。今回の判断に至った。

  

リコー

速写性・画質高める

デジカメ新モデル発表 

リコー(近藤史朗社長執行役員)は9月15日、速写性と画質を高めたデジタルカメラ「GR DIGITALW」を開発し、10月中旬から販売すると発表した。価格はオープンで、実勢価格は8万円前後の見込み。月産台数は5千台。
 リコーパーソナルマルチメディアカンパニーの湯浅一弘プレジデントは「新製品は『GR DIGITALV』の後継機として開発した。2009年8月に発売したGR DIGITALVは、初代GR DIGITALからのコンセプトを継承しながら、『GR LENS 28mm F1・9』『GR ENGINEV』『高感度性能に優れたCCD』を搭載した高画質コンパクトデジタルカメラである。発売以来約2年間にわたり、プロカメラマンやアマチュアカメラマンを始め、幅広いお客様から温かいご支持を頂いている。新製品の『GR DIGITALW』は、新画像エンジンの搭載と光学フィルターの改良により、『GR DIGITALV』を超えるGR史上最高画質を実現した」と語った。

  

2面記事】 

JDパワー・カラー複合機顧客満足度調査

機能拡大踏まえ 新たな提案を

富士ゼロックス、2年連続1位の評価 

J・D・パワーアジア・パシフィック(アルバート・ラパーズ社長)はこのほど、「2011年日本カラーコピー機顧客満足度調査」の結果を発表した。1993年から毎年実施している同調査は、全国の企業(従業員規模30人以上)を対象に、オフィスで使用するカラーコピー機の顧客満足度を調べたものである。今年の調査は5〜6月に実施し、4千343企業から回答を得た。
 同調査では、カラーコピー機の総合的な顧客満足度に影響を与える4つのファクター(領域)を設定し、各ファクターの詳細評価項目に関するユーザーの評価をもとに総合満足度スコアを算出した(1千ポイント満点)。
 ファクターごとの総合満足度に対する影響度は、商品39%、コスト18%、販売対応20%、保守サービス23%となった。
 現在、ドキュメント・ソリューション、情報セキュリティ機能などが含まれるデータ管理関連機能が利用可能な状態に設定されているコピー機(複合機)は全体の27%を占めるなど、コピー機(複合機)の機能拡大が進んできている。
 データ管理関連機能が利用可能な商品を導入した顧客は、「新機能を活用した業務効率化」を重視する傾向があり、かつ「既存のシステムやネットワークの状況を考慮した業務効率化」についても関心を持っている。

  

プラス

「学びと交流の場」開講

赤坂ショールームで無料講座 

プラス(今泉公二社長)のショールーム「+PLUS(プラス・プラス)」は、地域に根ざしたCSR活動(社会貢献活動)の一環として、学びと交流の場「赤坂コミュニティカレッジ」を10月から開講する。
「赤坂コミュニティカレッジ」は今年1月にリニューアルオープンした「+PLUS」セミナールームを、良質な相互交流が図れる場として提供するとともに、プラスブランドの認知向上とファンづくりにもつなげることを目的とするもの。
 ショールームのある赤坂近辺のビジネスパーソン30〜60名を対象として、各月1〜2回にわたり開催。さまざまな業界から多彩な講師を招き、「ホスピタリティ」をテーマにした参加費無料の講座を実施する。
 開催時間は平日の18時半〜20時半に設定し(一部講座を除く)、より多くの方々の参加を募っていく。
「+PLUS」では、これまでも「樹木医と歩く赤坂散歩」(6月)や「メンタルヘルス・チャリティコンサート」(7月)などのイベントを開催し、参加者に大変好評を得ており、今回の「赤坂コミュニティカレッジ」開講の運びとなった。今後は、ユーザーからの要望を踏まえながら、セミナーテーマを広げていく予定。