1面記事】 

JBMIA、新会長に内田氏選出

業界の活性化促す

新興国開拓など推進 

ビジネス機械・情報システム産業協会(JBMIA)は5月29日、東京・千代田区の帝国ホテルで第1回定時総会を開催した。山本忠人会長(富士ゼロックス社長)の任期満了に伴い、新会長に就任したキヤノンの内田恒二相談役は「事務機業界の活性化を通じて、日本を元気にしていきたい」と挨拶。中西英夫専務理事は10項目の重点課題を説明した。
 総会後に開かれた記者会見で山本会長は、「在任期間を振り返ると、中国パートナーシップ会議を作って、活動を強化した。個別には、情報セキュリティ強制認証制度や事務機器・消耗品の中国国家標準への対応、中国WEEE(ウイー)に関しては、パブリックコメントへの対応など中国課題全般で一定の成果を上げることができた。低炭素社会実行計画の製品貢献では、MFPとプリンタを対象製品として参加することが決定した。公益法人制度改革は、今年の4月1日より無事に一般社団法人への移行ができた。事務局を中心に2年間の活動の結果であり、感謝の意を申し上げたい。今後は、内田新会長の優れたご見識とリーダーシップのもとでJBMIAの諸活動が行われ、業界のますますの発展を期待したい」と退任挨拶を述べた。

  

リコー

インドに現地法人設立

サーマル事業の強化図る 

リコー(近藤史朗社長)は、インドのムンバイに100%子会社としてサーマルメディア関連事業を行うRicoh Thermal Media Asia Pacific Private(RTM‐AP)を設立し、6月1日から熱転写リボンのスリット加工、インド国内での自社販売網による熱転写リボンと感熱紙の販売を開始した。
 スリット加工は、原反の熱転写リボンを最終製品用に裁断、加工する製造工程のこと。将来的にはRTM‐APがアジアパシフィック地域でのサーマルメディア事業の統括を行う。
 同社のサーマルメディアカンパニーは、バーコード等を主用途とする耐久性のある高付加価値の感熱紙、熱転写リボンを開発、生産、販売しており、世界の多くの地域において高いシェアを獲得している。
 日本、北米、欧州、中国に加えて、今回、市場の拡大が見込まれるアジアパシフィック地域においても生産・販売拠点を設けることで、インドをはじめとする新興国市場においても事業展開を加速させていく。

  

中国IT市場規模動向を発表

13年、日本市場上回る

IDCジャパン調べ 

IDCジャパン(竹内正人社長)は5月30日、中国のIT市場規模動向を発表した。それによると、地域優位性の急速な拡大や堅調な経済成長によって、中国はアジア/太平洋地域における最大のIT支出国の日本を追い抜こうとしている。同社による最新のIT市場予測では、中国IT市場規模は日本の市場規模に迫まっている。
 2013年には中国のIT市場規模は1千730億ドルとなり、日本の市場規模を約4%上回ると予測。同社では、中国でのIT支出が拡大する要因は2つあるとみている。ひとつが消費者のIT需要、もうひとつが「第12次5か年計画」によるIT支出機会の拡大。
 同社は、消費者のIT需要に関して「消費者向けの機器はより高度となり、中小規模の都市にも利用が拡大している。消費嗜好が変化し、スマートホーム、高機能の自動車と同様、高度な住居/不動産管理の利用が拡大することで、製造業、流通業に加えて、産業間の繋がりによりサービス業のビジネスも含めて急速に成長し、結果としてITの強い需要が見込まれる。消費者向けIT市場は、2012年に前年比成長率は29・8%増となり、高機能端末が促進要因となる。スマートフォン、タブレット端末などの個人向け機器も堅調な成長が継続するとみている。企業向けIT市場では、エンドユーザーにおけるアプリケーション需要の高まりによって、高い成長が見込まれる。さらに、消費者、および企業内個人のモバイルアプリケーションの利用拡大によって、企業向けハードウェア、ソフトウェア、システムインテグレーションが促進される」と分析している。

  

2面記事】 

富士フイルム

印刷事業の体制強化

販売・技術グローバルに 

富士フイルム(古森重骼ミ長)は5月30日、重点事業のグラフィックシステム事業のさらなる体制強化を図るため、10月1日付けで、印刷関連製品のマーケティング・販売・技術サービスの機能をワールドワイドに担う「富士フイルムグローバルグラフィックシステムズ」を発足する。同社は先進・独自の技術をもって画期的な製品・サービスを開発し、世界の印刷産業の発展に貢献する。
 近年、顧客のニーズの多様化により、印刷物の多品種・小ロット化が進んでいる。このような中、大量印刷向けのオフセット印刷だけではなく、小部数印刷に適したデジタル印刷、さらにはそれらを統合的に管理するワークフローやカラーマネジメントなども含め、顧客のニーズに合ったソリューションビジネスを展開することが求められおり、このニーズは経済成長が著しい新興国などでも高まっていくとみている。
 富士フイルムグローバルグラフィックシステムズは、印刷関連機材の国内販売会社である富士フイルムグラフィックシステムズ(FFGS)に、印刷物の制作用ソフトウエアの開発・販売会社である富士フイルムシンプルプロダクツを統合し、さらに海外のマーケティング・販売・技術サービスの機能を新設した会社。

  

JOIFA

「イノベーションオフィスコース」開講

「オフィス家具」著作品も広く公募 

日本オフィス家具協会(略称JOIFA、中村喜久男会長)は、オフィスの生産性向上についての講座「イノベーションオフィスコース」を開講する。
・9月6日(木)PM6時〜「日用品・伝統的工芸産業室の仕事」講師=経済産業省商務情報政策局生活文化創造産業課日用品・伝統的工芸産業室長・多田俊樹氏、「オフィス論 事始め」講師=幕張メッセ代表取締役・中村俊彦氏
・9月13日(木)PM6時〜「オフィスの生産性測定の様々」講師=名古屋大学准教授・松岡利昌氏
・9月20日(木)PM6時〜「知識創造経営とはどういうことか」講師=東京工業大学准教授・妹尾大氏
・10月3日(水)PM6時〜「企業文化としてのオフィスデザイン」講師=デザインオフイスF&F代表取締役・藤村盛造氏
 会場は、JOIFA会議室(東京都中央区日本橋人形町1‐12‐11 リガーレ日本橋人形町2F)
 TEL:03‐3668‐5588/5599
 またJOIFAは、2011年4月以降に出版した「オフィス」「オフィス家具」に関する著作、または関連著作(音、光など)について広く収拾、公募している(「オフィス」の範囲は広義に解釈)。推薦者は著作とその推薦理由を指定の用紙に明記の上、FAXで送信する。推薦図書の発表会にも招待する。

  

近畿複写産業協組、第49期総会開く

POD市場創出へ

教育活動も積極展開 

近畿複写産業協同組合は5月30日、JR大阪駅ノースゲートビル内のレストラン「ラグナヴェールプレミア」で第49期通常総会を開催。懇親会には組合員はじめ賛助会員、来賓70名が出席した。
 懇親会は満田創専務理事(ダイビス社長)の司会で進行。会場には巨大なスクリーンが設営され、昨年役員が各組合員の会社を訪れたときの活動の様子を伝える写真の数々が映し出されるなか、楠本雅一理事長(淀川工技社社長)は、次のような開会挨拶を述べた。
「昨年会員の皆さんにアンケートをとって分析したところ、従来の複写の業務を第一に優先して取り組んだ会社に比べて、POD(プリント・オン・デマンド)事業に注力した会社は売上げや収益が上昇し、幅広いお客様にサービス提供できる業態に変ったという、この業界の未来を示唆する結果が出た。青写真→複写→と、われわれ第三世代にとって成長のキーワードはPOD。全国区組織の複写連(日本複写産業協同組合連合会)でも次世代戦略委員会を立ち上げ、この市場創出へ向けて全国に普及するための準備を行っていく」。
「賛助会員の方々からもさまざまな情報をご提供頂き、組合としても経営者の啓発や製品技術、従業員教育、お客様へのアプローチの仕方など、この時代を生き抜く術を学ぶことは2012年度の最重要施策で、教育事業も展開していく。業界を革新するため、理事一同、心を一つに運営に励んでいる。多くの方々のご参加をいただきたい。来年、このスクリーンには、各社の従業員の方々が激論を交わしているシーンを映し出したい」と力強く訴えた。