1面記事】 

東芝テック、中期経営計画策定

事業領域の拡大実現へ

POS軸に相乗効果を 

東芝テック(鈴木護社長)は7月18日、2014年度を最終年度とする3か年の中期経営計画を発表。基本戦略として「事業領域の拡大による成長の実現」と「企業体質改革」を掲げ、特に4月に買収を発表した米IBMのPOSシステム事業を生かした拡販、POSを軸に複合機など他の事業への相乗効果も見込み、2014年度の連結売上高5千200億円(11年度は3千506億円)、営業利益320億円(同108億円)を目指す。
 東芝テックグループは、前回の中期経営計画に基づき、「市場を上回る成長」「経営効率向上による収益アップ」を目指してきた。結果、新商品・新サービスによるソリューション提案力の充実、グローバル市場における事業の拡大、グループ総合力の最大化による構造改革の推進を実施した。
 2011年度は、海外での事業環境の悪化に伴い、減収減益となったが、国内においては増収増益を確保、海外においても減収減益ながら一定の利益水準を確保することができた。
 今回、さらなる事業の発展に向け、2014年度を最終年度とする同グループの中期経営計画を策定した。
 今回の中期経営計画の実行により、2014年度には、連結ベースで売上高5千200億円、営業利益320億円の達成を目指す。

  

イトーキ

「スマホ」「サイネージ」連携

鳥取に観光案内システム導入 

イトーキ(松井正社長)はこのほど、新しいインタラクティブな情報発信の仕組みを実現するため、同社無線LAN製品の「LAN Sheet」と「タッチパネルディスプレイ」を組み合わせたハードウエアと、トレンドの主流となったスマートフォンへの情報提供を実現するための観光案内システム「イトーキ ココカラなび(CoCoKaraNAVI)」を販売した。
 近年、デジタルサイネージによる情報発信が注目され、あらゆるシーンでの利用が急増。交通施設や公共施設など身近な空間で、手軽に使われ始めている中、個人の情報入手ツールとして「スマートフォン」や「タブレット端末」が爆発的に普及する気配をみせている。
そこで観光地を訪れるユーザーに、より詳細で旬な情報を提供することで、満足度とリピート率の向上を目的とした「現地だけの旬な情報」を入手できる観光情報配信システム「ココカラなび観光案内システム」を、画期的な情報提供サービスとして実現した。
 このシステムは、同社独自の無線LAN製品「LAN Sheet」とマッチングさせることにより、公衆無線LANの機能を活かしながら、システム設置スポットだけで情報配信が有効となるもの。

  

「PODジャパン コンファレンス」開催

インフォトレンズ 印刷市場を徹底分析 

インフォトレンズ(山内亨代表)は、「PODジャパン コンファレンス2012〜新時代のデジタル印刷市場〜」を9月13日、東京コンファレンスセンター・品川で開催する。
 drupaが終わり、デジタル印刷市場は、新しいテクノロジー、新しいアプリケーションとともに新時代に突入しつつある。そのような中、デジタル印刷市場創設時から市場を調査・分析してきた同社が、今年17回目となるPODコンファレンスを開催する。
 今回も、デジタル印刷/オフセット印刷を問わず、機器ベンダー、プリントサービスプロバイダー、トナー・インク、メディアなどの関係者向けに、同社アナリストが最新リサーチを基に分析したトピックを、市場研究の専門的立場から示唆に富んだ講演を行う。
【主なプログラム内容】
@プロダクションデジタル印刷世界市場予測
Aプロダクションソフトウェア市場予測と投資予測
B国内プロダクションデジタル市場の現状と予測
CB2フォーマットデジタル印刷とパッケージ印刷への影響
D今後のプロダクションデジタル印刷生産力レベル
Eクラウドベースのワークフロー
F中国プロダクションデジタル市場の変化と可能性
Gインドのプロダクションデジタル印刷事情
 詳細は同社ホームページを参照のこと。

  

メガソフト

オフィスプラン提案ソフト開発

プレゼン力アップ、操作性も向上 

メガソフト(本社=大阪府吹田市、井町良明社長)は、オフィスプランニングソフトの新製品「3DオフィスデザイナーPRO4」の発表会を7月17日(東京)と19日(大阪)に開催した(発売は7月27日)。
 「3DオフィスデザイナーPRO」シリーズは、高度なCAD技術を習得することなくオフィスのレイアウト図を作成し、ワンタッチで立体化できるプレゼンテーションソフトとして、オフィス家具メーカーや設計事務所など多くのオフィス関連企業に導入されてきたオフィスプランニング提案ソフト。
 発表会で井町社長は「当社は、コンシューマからビジネスまで多くのユーザー様の声を聞き、誰もが快適に使えるソフトウェアを目標に開発を続けている」と方針を述べ、3年ぶりにバージョンアップした新製品の特長として、「操作ストレスの軽減」「提案のスピードアップ、多様化」を説明した。
 最新版の「PRO4」では、従来の平面図、3Dパース図作成機能に加えて、立面展開図(姿図)も作成可能になり、パーティション(仕切り)やキャビネットなどの位置や高さを図面と数値でわかりやすく提案できる。
 また、「壁・床作成支援機能」を使えば、CADデータの線分を元に壁や床の躯体形状を自動的に作成するとことができ、よりスピーディーな躯体作成が可能。さらに「配管機能」により、配管の躯体形状も簡単に作成ができるので、空調ダクトの施工説明や工場・ビルなどの管理業務にも利用可能。

  

2面記事】 

リコーテクノロジーセンター

「えびな環境大賞」受賞

省エネ・温暖化防止など評価 

リコーテクノロジーセンター(小林悦雄事業所長)はこのほど、神奈川県海老名市から環境保全に貢献する企業として、「えびな環境大賞」を受賞した。同賞は、海老名市を主な活動の場とする個人・団体の、市民の模範となる環境保全および創造等の活動を表彰するもので、環境保全に関する意識の向上と環境配慮活動のさらなる普及促進を目的として、海老名市が昨年創設したもの。
 同センターは、「事業所運営における2011年度環境負荷削減活動」について次のような評価を得、今年度の大賞を受賞した。
 「〈環境〉〈社会〉〈経済〉を同軸で捉え、〈エネルギーや資源の大量消費を前提にした社会からの脱却〉と〈持続可能なビジネスモデルの創出〉を目指し、省エネや温暖化防止に寄与する製品開発や、資源を有効に活用するリサイクル対応設計、原材料・部品のグリーン調達などを実現。この事業活動における対応に加え、事業所運営においても、グループとして目指す姿の実現に向け、省エネ、温暖化防止、資源有効活用、生物多様性保全などの実現を目的として、各種の取り組みを実践している」

  

「京都流議定書」イベント第5

未来への「潮流」探る

人と企業の在り方問う 

京都流議定書イベント実行委員会(岡村充泰実行委員長)は7月20〜22日の3日間、京都市東山区のハイアットリージェンシー京都で「京都流°c定書2012」を開催した(共催=京都市、協賛=ウエダ本社)。
 5回目を迎えた今年のテーマは「未来への新潮流〜世界を変えていく道筋〜」。産・官・学、市民が課題解決、変革へ向け、多数のセミナーやシンポジウムを通して今の社会に求められる価値を考察した。
 開会式で塚本稔京都市副市長は「今年も盛大に開催され、嬉しく思う。少子高齢化、経済競争力の失墜、環境、エネルギー問題等、根源的な問いがなされている。3・11発生後、昨年は変革の年と各方面で呼びかけられたが、その後実態はあまり変わらず。閉塞感が漂っている。こんなとき『京都流°c定書』が開かれ、日本の社会や企業がどうあるべきか問うのは時宜にかなっている。京都は歴史と伝統に育まれ、美しい景観、文化、芸術の都であるとともに、数々のイノベーションを行い、外国の文化も取り入れてきた多面的な都市。そうした京都の特性を踏まえてこのイベントを開催することに意義を感じる」と挨拶した。