1面記事】 

東芝テック、文字が消せる複合機

循環型社会に貢献果たす

「消色」「分別」「電子化」同時に 

東芝テック(鈴木護社長)は、特殊なトナー(インク)で印刷した文字を消すことで使用済の紙を再利用するとともに、文字を消す際に文書を電子化して保存・活用できる「Loops(ループス)LP30/RD30」を2013年2月上旬から日本国内を皮切りに全世界で順次発売する。同製品は12月13日から東京ビッグサイトで開催する「第14回エコプロダクツ2012」にも出展する。
 「Loops」は、瞬時に消せるトナーを使って紙に印刷やコピーをする「LP30(専用複合機)」と、使用した紙のトナーの色を消す「RD30(専用消色装置)」で構成する。
 瞬時に消せるトナーは、消色装置「RD30」に紙を通して一定以上の高温で加熱することによって色が消える特殊なトナー。用紙を繰り返し使用することで用紙製造に起因するCO2排出量を削減し、同一用紙を5回繰り返し利用した場合で同システムトータルのCO2排出量を約57%削減する。
 「RD30」にはトナーの色を消すと同時に、再利用できる紙とできない紙に分別し、さらには消色前に情報を電子化できることに大きな特長がある。
 通常、会議などで一度使用した資料はファイリングするか廃棄するかのどちらかだが、このシステムを使うことで、紙の資料をファイリングすることも廃棄することもなく、紙に書かれた内容をデータに変換して文書を保存し、活用することが可能となる。

  

リコージャパン・EMCジャパン

ストレージソリューション共同で提供

中堅中小企業向けに戦略提携 

リコージャパン(佐藤邦彦社長)は11月14日、EMCジャパン(山野修社長)と中堅中小企業向けのストレージソリューションの提供に関する戦略的なパートナーシップを締結したことを発表した。これによりリコージャパンは、EMCの各種ストレージの技術や知識をより早く入手できるため、パフォーマンスの高いストレージソリューションをよりスムーズかつ確実に提供できるようになった。
 企業の事業継続に対する意識が高まり続ける中、クラウド・コンピューティングの進展や仮想化環境、DR(災害復旧)対策技術の浸透など、ITインフラが大きく変化してきている。これらのシステムを統合的に管理することは、中堅中小企業のユーザーにとっても大きな課題となっている。
 IDCジャパンの調査によると、引き続き外付型ディスクストレージ市場におけるローエンドおよびミッドレンジ製品が占める割合が拡大していくと予測されており、今回の提携は同市場におけるビジネス拡大を目指すもの。
 リコージャパンはEMCジャパンとの提携により、中堅中小企業および大企業の部門・拠点向けに仮想化環境やDR(災害復旧)対策のためのソリューション提供を強化する。

  

MM総研

12年度上期国内PC出荷

台数最高も価格減少 

MM総研(中島洋所長)は11月8日、2012年度上期(4〜9月)国内パソコン出荷状況の調査結果を発表した。それによると、国内のパソコン総出荷台数は前年同期比0・5%増の747万3千台だったが、出荷金額は、同14・7%減の4千956億円となった。
 出荷ルート別では店頭量販店及び個人向けWeb直販を主力とする「個人系ルート」が、前年同期比5・7%減の365万7千台となり、2007年度以来の前年割れとなった。
 法人直販および法人向け販売店への出荷を主力とする「ビジネス系ルート」は、前年同期比7・3%増の381万6千台と市場は拡大、個人向けの減少分を埋めるかたちとなった。
 その一方、出荷金額は厳しい結果となった。Windows8への切り替えを前に、特に1〜2万円台の低価格製品や携帯キャリアから回線とのセット割引で実質0円から販売されるタブレット型端末との競争も出荷価格の下落に大きな影響をおよぼしたものとみられる。
 メーカー別シェアでは、首位のNECレノボグループが特に個人市場でシェアを拡大している。個人市場で苦戦した2位の富士通は、法人市場で健闘したため、市場全体でのシェアに大きな変動はなかった。以下3位東芝、4位HP、5位デルと続く。

  

IDCジャパン

全世界で3兆ページ印刷

新興国市場が大きく成長 

IDCジャパン(竹内正人社長)は11月15日、全世界における2011年のデジタルハードコピーデバイスからの印刷ページ数を発表。それによると3兆900億ページで、2010年と比較して1・0%減となった。
 地域別に見ると、新興国における印刷ページ数は前年比7・5%増と大きく伸びている。特に、ラテンアメリカと、日本を除くアジアパシフィックにおける2桁成長が新興国全体の伸びをけん引している。
 先進国では前年比5・0%減となった。これは厳しい経済状況に加え、マネージドプリントサービス、環境対応、ドキュメントワークフロー自動化といった動きが印刷ページ数にマイナス影響を与えたものと考えられる。
 製品別では、プリンタおよびシングルファンクションデジタルコピー機からの印刷ページ数は減少しており、総印刷ページ数に占める比率も低下した。
 一方で、MFPから出力された印刷ページ数は増加し、総印刷ページ数中の比率も高くなった。MFPの出力増加傾向は地域によって違いがあり、新興国では2桁成長、先進国では1桁成長となっている。
 先進国のプリンタは、設置台数および印刷ページ数ともに大幅減となった。
 レーザー方式については、設置台数はプリンタの方が多いにもかかわらず、印刷ページ数はMFPからの出力が大きな割合を占めるという結果が出た。

  

2面記事】 

富士ゼロックス

コピー感覚で翻訳できる

複合機連携クラウドサービス 

富士ゼロックス(山本忠人社長)は11月5日、同社の複合機やパソコンからインターネットを通じて利用できるクラウド型(SaaS)の機械翻訳サービス「スキャン翻訳サービス」の提供を開始すると発表した。利用料金は、月額1万円(10ユーザー。同時翻訳処理数1件)から月額45万円(1千ユーザー。同30件)。2015年度までに1万6千ユーザーの獲得を目指している。
 早田宏・ソリューション・サービス開発本部ソリューションプロジェクトマネジメント部長は「スキャン翻訳サービスは、富士ゼロックスが目指すソリューション&サービスを具現化する商品の1つと位置付けている。スキャン翻訳サービスを提供することで『価値あるコミュニケーション』を支援していくことが、お客様の経営課題の解決に貢献していくことになる」と語った。
 「スキャン翻訳サービス」は、「外国語の文書の概要を把握して、重要度や緊急度をすぐに判断したい」、「母国語が異なる人同士のコミュニケーションを円滑にしたい」など、文書に「何が書いてあるのか」を「その場」で理解することが必要な場面で、翻訳業務の効率化、グローバルなコミュニケーションを支援するサービスである。

  

ウォーターネット

秋季エリアオーナー会開く

福島リコピー販がグランプリ 

水宅配のウォーターネット(本社=東京都中央区、湯川剛社長)は10月18日、2012年秋季エリアオーナー会を帝国ホテル大阪で開催。今夏の販促イベント「W‐1グランプリ」の表彰式が執り行われた。
 グランプリ大賞にはウォーターネット新福島、契約設置数部門はウォーターネット豊後、個人戦はウォーターネット新福島の佐藤美智子さんがそれぞれ第1位を獲得した。
 表彰式終了後、入賞したトップセールスマンがグランプリに取り組む決意や考え方、販売成功事例などを発表、参加者からは「大変参考になった。会社に戻ったらすぐに社員に今日の話を聞かせ、今後のウォーターネットの事業展開の参考にさせたい」という意見が多く聞かれた。
 今回のW‐1グランプリ入賞者にはハワイ旅行が贈られた(11月)。懇親会では、新規参入したエリアオーナーの紹介やオーナー同士の情報交換等が行われた。